HB-1とD-TK10を比較してみる 

そういえば当ブログにおいて、HB-1の原器とも評されるD-TK10について話題にしたことはありませんでした。

せっかくだからやってみましょう(笑)


103233.jpg


トップの写真はHB-1のチラシと、D-TK10単体のカタログです。
今は総合カタログに記載されているのみですが、以前は単品カタログもありました。

さて、D-TK10といわれても分らない人は当然いるかと思いますので、軽く解説しますと、
国内の総合オーディオメーカーONKYOが2005年末に発売したスピーカーです。

当初のスタンスはINTEC205という同社のハイコンポをターゲットにしたオプションスピーカーという雰囲気で、実際に2006年くらいは大手量販店のハイコンポコーナーでINTEC205とこのスピーカーの組み合わせで展示されている姿を良く目にしました。

楽器メーカー高峰とのコラボレーションで製作されたこのスピーカーは楽器と同様の製作手法を取り入れ、独特な形状と外観、そしてその音質から大きな話題になりました。

その後、このスピーカーの開発に関わった人がD-TK10の思想を元に会社を立ち上げ、コストの制約を無視して作ったのが現在の管理人が使用するHB-1、という訳なんです。

で、D-TK10発売当時、その昔INTEC275を使用していた縁からONKYOの製品を見ていた管理人、D-TK10も何度か耳にして“なかなか良いな”と思っていました。

当時、まさか自分が小型SP買うとは夢にも思っていませんでしたが(苦笑)

HB-1というスピーカーの発想原点となるD-TK10、あちこちで両者の比較はなされているんですが、面白そうなのでカタログやHP等、確かな部分でちょっと比較してみましょう。

HB-1  :2WAYバスレフ、313×148×224(mm)、重量4.5kg
       インピーダンス8Ω、定格音圧85db
       ¥1300000pair(税別)

D-TK10:2WAYバスレフ、276×133×220(mm)、重量2.9kg
       定格インピーダンス4Ω、定格感度レベル80db/W/m
       ¥オープン価格(実売ペア14万前後)


まずはカタログ表記のスペック部分、D-TK10にはもう少し情報がありますがHB-1側で出されている情報に併せて見ました。

当ブログ管理人、音の物理に詳しい訳ではありませんのでこれだけ見たら

HB-1がやや重くてだいぶ高い

という事しか分りません(笑)

ですので少し視点を変えて見ましょう。


103232.jpg


こちらの写真はHB-1とD-TK10を真横から撮った写真です。
写真の大きさは現物とは異なりますが、コレだと結構違いがあるのが分るかと思います。

土台部分の大きさも違いますが一番大きな違いはフロントバッフルの斜度、
ほぼ垂直なHB-1に対し、D-TK10はかなり角度を付けていることが見て取れます。

これらのスピーカーは共にバスレフ方式をとっており、バスレフポートは共に土台部分に開口しているんですが、ユニットとバスレフポートがほぼ同じ位置にあるHB-1に対し、D-TK10ではバスレフポートの開口部はやや奥まった位置にあることもこの写真から理解できます。

エンクロージャーの後ろ部分、大きくラウンドしている部分の曲がり具合に差があるかどうかは見た目に明らかなほどではないようです。

お次はコチラの写真をご覧下さい


103235.jpg


103234.jpg


上がHB-1、下がD-TK10、
共にエンクロージャーの内部構造がよく見える写真ですが、この写真から分る違いを列記すると、

フロントバッフル
HB-1  :リアバッフルとは別の板、
D-TK10:リアバッフルと同じ板

補強
HB-1  :天板端の位置からフロントバッフル全面、底板まで
D-TK10:フロントバッフルユニット取り付け位置と底板、両者に連結無し

側板
HB-1  :力木×5
D-TK10:力木×4

HB-1のバスレフダクト、D-TK10のネットワークマウント等


といった所でしょうか、
フロントバッフルから底板まで、側板を除く全てを一周回す形で曲げ木加工しているD-TK10に対し、HB-1は天板から底板までを曲げ木加工で作成し、そこに別製作のフロントバッフルを接合している事が分ります。

さて、更にここから写真では分らない部分、といってもカタログやHPで確認出来る程度のことですが、

この両者、実は木材部分にも幾つか違いがあります。

コチラは違う違わない別にして列記しちゃいましょう。

天板から底板の板材
HB-1  :マホガニー単板
D-TK10:マホガニー積層板

補強材
HB-1  :無垢板
D-TK10:MDF

側板
HB-1  :マホガニー単板
D-TK10:マホガニー単板

土台部分
HB-1  :メープル積層材
D-TK10:ローズウッド積層材  


土台部分、両者とも積層材としていますが、メーカーHPなどで見る限り集成材のような気もします。

やはり大きな違いは両者のエンクロージャー製作の上で最大の難易度を誇ると思われる大きくラウンドしたバッフルの板材、D-TK10は積層板を使用していますが、このあたりはコスト考えれば妥当な選択だと思います。

ユニットやネットワークなどの違いについては色々な場所で検討が進んでいるようですが、管理人が比較検討するにはちょっと情報不足なため、ここでは述べない方向にしようと思います。

さて、如何だったでしょうか。

わりと色々違いがあるんだな~

というのが管理人の感想です。

コレだけの違いが出ると木工の手間に大きな差が出ることは言うまでもありませんが、
あとはそのあたりも踏まえた上で両者の価格差をそれぞれの人がどう判断するか、という事だと思います。

まあ、管理人はそのうちD-TK10も買っちゃうと思いますが(笑)

どちらもとても良いスピーカーですし、管理人の印象ではどっちを買ってもそう後悔することはないと思います。

ただ、D-TK10にとっては残念なことですが、
HB-1のユーザー、そしてショップはスピーカーに対し十分に強力な駆動系を当てることは容易に予想できますが、一般的なD-TK10ユーザー、そしてショップが当てる駆動系は恐らくスピーカーに対しては不十分なことが多いと予想され、結果として本来の性能を評価しうる場所はそう多くありません。

一般的なオーディオショップにおいて、この価格帯のスピーカーは大体他のスピーカーと並べて陳列されてしまうんですが、箱そのものを振動板とするD-TK10と、箱鳴きを押さえユニットの音を鳴らす他のスピーカーは隙間なく一列で並べた条件では比較出来るはずもなく、ともすれば店員にすら正確に評価されていない可能性があります。
このあたりは製品に対するメーカーの説明不足もありますね~、、、、

昨年のオーディオショー、ONKYOブースでD-TK10をアキュフェーズのセパレートで駆動し、広めの部屋で十分に聞ける音が鳴っていました。
HB-1ほど無茶なSP間距離をとってはいませんでしたが、強力な駆動系を当てて、十分なエアボリュームを手にしたD-TK10の能力はなかなかのものと感じました。

そのあたりを踏まえて

手堅くD-TK10に行くのか、
それともHB-1まで突き抜けるのか(笑)


趣味って、とても楽しいですね。



ところでちょっと余談です。

先日、別の用事で遠出した時、以前通っていたオーディオショップに寄ったんですがその時の会話です。

管理人(以下 管) “最近新しいSP買った~”
店長(以下 店) “へ~何こうたん”
管 “キソアコースティックっていうメーカーのHB-1”
店 “前、ステサンの表紙にのってたヤツ?”
管 “そうそれ”


まあそもそもいきなり他の店で買ったスピーカーの話するなよ、という話ですがそこはそれ(笑)
無論HB-1の扱いはないお店です。

店 “ふ~ん、、、”

言うなり雑誌のバックナンバーを取り出してHB-1関連の記事を読み出す店員氏、管理人はその間お気楽試聴状態、しばらくして、店員氏

店 “コレ、結構良い音してるんちゃうん?”
管 “良いと思う”


と、ここで管理人、思ってもいない事をものは試しと言ってみました(笑)

管 “まあ、ちょっと高いとは思うんやけどね~”
店 “いやそれは違う”
管 “へっ?”
店 “確かに見た感じユニットは安いわな、でもこのスピーカーの音の85%は箱、”
店 “残り十数%がウーファーの音で、ツィーターは数%しか関係ない”
管 “ほう、”
店 “箱についてはコレだけ手をかけたら高いのは仕方ない”
管 “ふむ。”
店 “逆にこの箱に他のユニット付けたらまずどうしようもない音になる、おそらくこの箱にはこのユニットしかなかったんやと思うで”
管 “はあ、、、、”


いや、店長、この店、HB-1扱いないから、、、

というか他の店で買ったスピーカーそんなほめんでも、、、、(苦笑)

良いお店で良い店長です。

客(管理人)だけがイマイチ、、、、、

雑談ではありましたが、HB-1未聴にもかかわらず店長の話にはうなずかされる部分が多く存在しました、その後話が盛り上がり、、、、

管 “OKわかった、今度本体持ってくる”
店 “よしゃ、みんなで聴かせてもらお”


という事に相成りました。

そのうち記事にします。


2010-03-23(Tue)
 

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Re: HB-1とD-TK10を比較してみる  

こんばんは

いや~ 楽しませてもらいました♪
さすがオーナーさんの洞察力は一味違う☆
特にHB-1とD-TK10のビジュアルによる直接比較が秀逸です
他機種を貶してしか優位性を語れないユーザーにも
ぜひ見習ってほしいものです(^^)

D-TK10ですが、HB-1取り扱い店にて、オーディオショーのデモのような
価格帯の機器をつなげるのは効果的ではないとの意見を聞きました
話し合っての総論として出たのは、D-TK10の駆動機器の価格の上限が
HB-1を駆動しうる最低価格帯にあたる、との事でした
このあたりにただ繋げるだけなのに、原器とスペシャルモデルという枠を
外すのは、頭でわかっている事であってもなかなか難しいことだと痛感しました
もっとも、巷でのHB-1を駆動しているような高価な機器はそう簡単には
都合がつかないというのが一番大きいのですけれどwww

そういえば、いつの間にかカテゴリーにHB-1がありますね(^o^)

    
2010-03-24 20:37 | 松本麗香  | URL   [ 編集 ]

Re: HB-1とD-TK10を比較してみる  

松本麗華さん

HB-1目的で来ていただいている方が増えているようなのに、ブログ内検索ではきちんと表示されないようなのでカテゴリーを作ってみました。
結果100個目の記事だったはずのものがズレてしまったんですが(笑)

今回はちょっと視点を変えて比べてみたんですが、メーカーが出している確実な情報だけでも意外と差があるのが解って自分でも楽しめました。

まあ箱だけ見てもこれだけ違う時点でほぼ別のスピーカーですし、見る限りHB-1のほうが制作に手間がかかることは間違いなさそうです。
ある意味、両者比較するのに意味があるかどうか判断が分かれるところな気もしますが、

設計者は何を考えてこの部分をこう変えたのか?
とか
この部分の違いが最終的な音にどういう違いを生むと予想されるか?

などと考えるのには趣味の人の喜びを感じます(笑)

D-TK10についてはいずれは手元に置こうと思っていますので、その際はきっちりその素上を確認してみたいと思います。
2010-03-24 22:59 | そうてん | URL   [ 編集 ]

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